
ビットコインを始めとした暗号資産(仮想通貨)人気の高まりから、暗号資産(仮想通貨)関連のニュースを報じるメディアが増えてきました。
その中でもリップルのニュースは毎日のように目にします。
リップルの概要については後ほど記述しますが、リップルは「金融機関向けのプラットフォーム」です。ちなみにリップル社が発行しているトークンなので「リップル」と一般的に呼ばれていますが、投資家が購入しているトークンの名前は「XRP」ですので間違えないようにしましょう。
「ブロックチェーン」などの暗号資産(仮想通貨)関連のキーワードと、「銀行」などの金融関連のキーワードが組み合わさったタイトルの文書(情報)であれば、それはリップルの話題です。
暗号資産(仮想通貨)の中でもメディアに取り上げられやすい特性を持っていますので、情報が入手しやすい反面、相場が激しく動く特徴があります。
リップルは、ビットコイン・イーサリアムに次ぐ、時価総額第3位の通貨です。取引量も多く、投資家にたいへん人気の通貨です。
大きな値動きがあることから、リップルへの投資に関心がある方も多いことと思います。
ここではリップルの特徴から、今後の将来性まで考察していきます。リップルへの投資を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
リップル(XRP)の特徴
リップルは、電子決済に特化したプラットフォームです。
ビットコインが個人間・企業間決済で使われる暗号資産(仮想通貨)であるのに対して、リップルは主に国際間取引に使われます。
リップルの通貨
リップルの通貨単位はXRPです。リップルの決済プラットフォームの中では、XRPがブリッジ通貨(引換券)としての役割を担います。
リップルはビットコインのような「誰でも利用できる」通貨ではなく、銀行間取引などに組み込んで使われる暗号資産(仮想通貨)です。
また、リップルはビットコインのような管理者不在の暗号資産(仮想通貨)ではなく、リップル社が運営・管理しています。
ブリッジ通貨をイメージする為、日本からアメリカに送金する場合を考えてみましょう。
日本円と米ドルでは通貨単位が違いますので、送金する際には両替をします。両替には各手続きが必要になりますので、送金に時間がかかることに繋がります。
これを、XRPを使用して送金することで、両替に必要な時間をカットすることが出来ます。引換券であるXRPを自国内で換金することで、送金時間を大幅に短縮することが出来るのです。
ビットコインとの違い
ビットコインとの違いを細かく見ていきましょう。
【図:ビットコインとリップルの違い】
リップルはビットコインとは違い、ブロックチェーンを使用していません。リップル独自のネットワークでやり取りし、合意形成アルゴリズムはIOUと呼ばれています。
IOUは「I owe you(私はあなたに借りがあります)」の短縮語です。リップルのユーザ同士で貸し借りの情報をやり取りし、決済を行います。
リップルにはマイニングがありませんので、決済にかかる時間がビットコインに比べて圧倒的に早い特徴があります。ビットコインの決済時間が最短10分なのに対して、リップルは数秒で決済が完了します。
ビットコインに比べ、決済スピードが10~20倍速い計算になります。
リップル(XRP)の価格とチャート
「リップル爆上げ」
一時、リップルはこう呼ばれました。
2017年12月初旬からの約2週間の間に、1XRPあたり20円から400円に値上がりしたのです。
実に20倍!!もの上昇率です。
仮にこの時、1,000XRP(2万円相当)保持していれば、20倍の200万円に資産が増えたことになります。
【参照:coincheckTradeView】
ですが、12月後半以降に一気に急落しました。
現在は、1XRPあたり240円前後の価格帯です。
上昇の要因は幾つか考えられます。最も大きな要因とされているのは、2017年12月8日にリップルの公式サイトに公表された下記の情報です。
【参照:リップル公式サイト】
記事は「リップル社が保有している約630億XRPのうち、90%にあたる550億XRPのロックアップが完了した」という内容になります。
ロックアップとは日本語で「カギをかける」という意味になりますが、文字通り保有しているリップルを流通させなくすることを表します。
リップルのロックアップには、主に次のような目的があります。
- リップルを銀行送金に利用するために一定数確保しておきたい
- リップル社が持っている大量のリップルを一度に売却するのではないかというユーザの懸念を払拭したい
ロックアップに加え、リップルを採用する企業や団体が相次いだことから、リップルの希少性が高まりました。
これが価格の上昇に繋がったと見られています。
リップル(XRP)の買い方・購入方法
幾つかの国内の暗号資産(仮想通貨)取引所で、リップルを購入することが出来ます。
すでに暗号資産(仮想通貨)の取引をされている方は、その取引所がリップルに対応しているか確認してみましょう。また、暗号資産(仮想通貨)への取引を検討されている方は、ぜひ一覧表を元に取引所をチェックしてみてください。
リップル(XRP)の今後の将来性
リップルは金融機関向けに特化した暗号資産(仮想通貨)です。
当然ながら、金融機関へいかに浸透出来るかが今後の将来性のカギを握っています。
リップルのライバル
金融機関は国内、国外に向けて様々なサービスを展開しています。
国内の例で言えば、2018年1月14日、毎日新聞Webが「三菱東京UFJ銀行が新たな取引所を開設する」ことを報じました。
【参照:毎日新聞Web】
もはや金融機関にとって、暗号資産(仮想通貨)への対応は成長戦略の一部となっています。
金融機関の暗号資産(仮想通貨)の取り組みは、一層加速することが見込まれています。
一方、国外向けでは、銀行は世界中を巻き込んだ海外送金のプロジェクトをスタートさせています。
リップルのターゲットはこちらになります。
リップルもプロジェクトの代表格ですが、アメリカのフィンテック企業「R3 CEV社」もブロックチェーンを使った海外送金の仕組みを発表しています。このプロジェクトは「R3コンソーシアム」と呼ばれ、既に多くの有名銀行が参加しています。(※コンソーシアムとは日本語で共同事業体を意味します。)
三菱UFJファイナンシャルグループもR3に参加しています。
【参照:R3公式サイト】
採用されている技術は異なりますがリップル社の取り組みと競合しますので、リップルへ投資をされる方はR3の動向に注視する必要があります。
リップルへの投資は、長期保有がおすすめ
競合はありますが、リップルは群雄割拠の暗号資産(仮想通貨)の中では存在意義が明確ですので、一定数の需要があり、価格が下がりにくい特徴を持っています。
リップルを採用する金融機関は今後増えると予想されていますので、価格の上昇も期待出来ます。
ただし、金融機関への浸透には時間が掛かることが見込まれます。短期の値上がりに期待するのではなく、リップルへ投資する場合は長期保有がおすすめです。
まとめ
2018年、リップルの話題が尽きることはないでしょう。価格の上昇、下落を繰り返すことが予想されます。
逐次情報を入手し、短期売買を目指すのも良いとは思いますが、リップルは長期保有に向いている通貨です。
長い目で見れば、価格は上昇することが見込まれます。暗号資産(仮想通貨)への投資を資産形成の一部とされる方は、この機会にリップルへの投資を検討されてみてはいかがでしょうか。
ですが、リップルはリップル社が管理しています。通貨価値を脅かすような事件がリップル社で起きればあっという間に価格は下がりますので、ゆとりを持った投資を心がけて下さい。